【喉頭浮腫、声帯浮腫】
喉頭は軟骨を支持組織として筋肉、靭帯で張り巡らされていますが
中の軟部組織(粘膜下組織)
すなわち『ひ裂喉頭蓋ひだ』『声門下』『喉頭蓋舌面』
または『声帯』『仮声帯』のどこでも浮腫、つまり一過性の部分的水分貯留が起こり
得るものです。声帯の場合は声帯浮腫といいます。
しかし喉頭浮腫で内腔は狭くなって、また嗄声や呼吸困難を来します。
クループといわれる呼吸となります。
1) 炎症性 風邪症候群から来る場合が多いながら、急性喉頭炎として扱われる。
また喉頭外傷、外傷からも来ることがある。
急性咽頭炎、急性口蓋扁桃炎、などを合併することも多い。抗生物質の内服、点滴と
呼吸管理。全身管理。
また、急性喉頭炎として急性喉頭蓋炎や喉頭炎症 急性声門下喉頭炎(仮性クループ)
も注意。
2) 非炎症性
2-1 心疾患、腎臓疾患、 肝疾患、栄養失調
2-2 血管運動性浮腫、あるいはクインケ浮腫など。何も特に思い当たる原因がな
いが、突然起こる嗄声と呼吸がしにくいなど。抗ヒスタミン剤投与や吸入ですみやか
に消失する。クインケ浮腫の喉粘膜下に来た状態。
2-3 アレルギー、食物、吸引物、薬物など。
3)局所性
3-1 静脈圧亢進とリンパ流の障害
3-2 悪性シュヨウの治療中(放射線治療)
3-3 上大静脈症候群
3-4 両則頸部郭清手術の後
実際臨床現場では(1)の炎症性と、(2)の2-2のクインケ浮腫もしくは2-3
のなんらかのアレルギーによるものが多いです。
まず呼吸状態を見る。もちろん声帯付近の粘膜を見る、特に呼吸経路(声帯浮腫も含
め)が障害されそうな場合は入院して呼吸管理。一般には外来での喉頭吸入と、口腔
内ステロイド吸入の使用。
(1)なら咽喉頭炎の治療(抗生物質や消炎鎮痛剤など)
(2)ならアレルギーの治療として抗ヒスタミン剤投与なども行う。この場合呼吸管
理のために(悪化しても対処可能なように)入院管理が望ましい。悪化した場合は気
管切開可能にしておく。経過観察が一番である。
声帯付近の気道が確保できてるかを常に確認すること。
急に来ます。一見声帯疾患 ポリープ様声帯に似ていますが、ポリープ様声帯は
慢性の嗄声を主訴として急な呼吸困難には至りません。
とりあえず、心配はそれほどしなくても大丈夫なようなのでチョット安心しました。
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